#74 クリスマスは血戦だ!

某局では、『マスク』とか『天使にラブ・ソングを…』とか、四半世紀も前に制作されたふきカエを「オリジナル吹き替え版!」とPRする手法がすっかり定着したようで。番組が長く続いているからこそできるワザ、と羨ましい限りですが。
よそはよそ、ウチはウチ。このご時世に正真正銘、新たな「オリジナルふきカエ」を作り続けるBSテレ東は、前回の当コラムで紹介した『ジェイソン・ボーン』に続いて、今年3本目の新録企画を決行しました。

ダークボのふきカエ偏愛録12月19日(月) 夜6時54分~ 「シネマクラッシュ」にて無料テレビ初放送!
ランボー ラスト・ブラッド 特別編』です。

『ランボー3/怒りのアフガン』の20年後にジョン・ランボーが目を覚ました『ランボー 最後の戦場』からさらに11年。第1作『ランボー』の原題は「ファースト・ブラッド」だったから、今度こそ「最後の血戦」ということですな。
『クリード』の老境ロッキーはもはやファイトしないけど、老境ランボーはますます過激に。当時73歳のシルベスター・スタローン兄貴、地上波テレビが怖気づくほどのバイオレンスでシリーズを締めくくってみせました。
でもこちとらBSだから、というわけじゃないが、ゾンビだろうがエマニエルだろうが、どうにかして放送してきたテレ東だからね。気を遣うところはしっかり遣った「特別編」でお送りします。

『ジェイソン・ボーン』もそうでしたが、これほどの人気シリーズの最新作にテレビふきカエが存在しないのは辛抱ならねぇ!というわけで、今回も新録に踏み切った次第。
と言っても(初期こそいろいろあったが)ランボーと言えばもうこの声しか考えられない!ということで、劇場版に続いてささきいさおさんに再登板をお願いしました。ささきさんは昨年、『ある日どこかで』で20代のクリストファー・リーブというムチャぶりに果敢に応えて下さいましたが、今回は老境ランボーですからね。相変わらずお若い声のささきさんには、むしろ老け声への挑戦だったかと。
ランボーの孤独を癒やす家政婦(というより親友)マリアのふきカエも、劇場版に続いて小宮和枝さん。ささきさんと小宮さんは、何かと制約の多い劇場版と違い、よりリラックスしたイイ感じの二人を演じてくれました。

さて、ここからはまさにBSテレ東オリジナル。
メキシコでランボーを助ける女性ジャーナリスト・カルメン(演じるのは国際派女優のパス・ヴェガ)は、田中敦子さん。出番は少ないけど(録ってみると思ってた以上に少なかった…)、深く印象に残る場面になりました。
ランボーの宿敵となるメキシコ人兄弟は、堀内賢雄さんと西凜太朗さん。人身売買カルテルの悪党とは言え、ランボーにこっぴどくとっちめられる哀れな連中ですからね、コワモテでもどこか可笑しみを醸すお二人の演技が素晴らしい。特にダメな弟役の西さんは、もう最高!
そして、ランボーが娘のように愛するマリアの孫娘ガブリエラは、種﨑敦美さん。そう「SPY×FAMILY」のアーニャ! アニメでは人気沸騰の種﨑さんも(俺は「フルーツバスケット」にハマってました)、ふきカエの仕事はまだ少ないということで、大先輩たちと一緒の現場を経験して頂きました。でもなかなかどうして、堂々たるお芝居でしたよ(もちろんアーニャみたいな声じゃないよ)。
さらに意外すぎる役どころをしっかり演じてくれた白石涼子さんほか、今回も総勢20名の布陣になりました。

必殺トラップを仕掛けまくったクライマックスのバトルは、まさに「大人のホーム・アローン」状態!
シネマクラッシュがちょいとワルイコの皆さんに贈るクリスマスプレゼント、新録ふきカエでどうぞお楽しみください。
ちなみに、BSテレ東4Kでは高精細のHDR映像(シネスコ・レターボックス)、BSテレ東では2K版(16:9フルフレーム)でお送りします。オススメは4K版かな。ランボーの地下要塞がよーく見えるよ。

ダークボのふきカエ偏愛録 ダークボのふきカエ偏愛録なお翌週、12月26日(月) 夜6時30分~のシネマクラッシュは『JAWS/ジョーズ2』。
昨年作ったオリジナルふきカエを再放送します。羽佐間道夫さんの米寿記念企画でしたが、あれからさらに1年、現在89歳の羽佐間さんはますますお元気で活躍中! 新年1月には、ロイ・シャイダー=羽佐間道夫さんの『ブルーサンダー』も放送しますよ。
1月には『ジェイソン・ボーン』のオリジナルふきカエも再放送予定。どちらもこれで見納め、お見逃しなく!
 

BSテレ東・オリジナルふきカエ
『ジェイソン・ボーン』について:→ #73 これが洋画劇場の平常心!
『JAWS/ジョーズ2』について:→ #69 元気すぎるレジェンド
『ある日どこかで』について:→ #63 「あなたなの?」「そうだよ」

[作品画像はAmazon.co.jpより]
※Amazonのページで紹介しているDVD・ブルーレイ等のソフトは、今回紹介する日本語吹替え音声を収録しておりませんので、ご購入等の際はご注意ください。