今回から、テレビ朝日「日曜洋画劇場」のプロデューサーとしてご活躍、現在は株式会社東北新社 スターチャンネルの福吉 健さんの新連載がスタートします!それでは、どうぞお楽しみください!

序章

この度、東北新社の飯森さんに大役を仰せつかった福吉でございます。前職はテレビ朝日で映画絡みの仕事に総計26年ほど従事しておりました。前半1983年以降は「日曜洋画劇場」や深夜洋画枠、海外ドラマの購入・ラインアップ・日本語版担当プロデューサーが主な仕事でした。

当時はなにしろ、プライムタイムに「日曜洋画劇場」、深夜枠に「ウイークエンドシアター」「海外ドラマシリーズ」の3枠が通常編成になっておりました。 時々、「ナイトライダー」「X-ファイル」などの人気シリーズがプライムタイムにレギュラー編成され大きな話題になりました。「特攻野郎Aチーム」の1時間シリーズは土曜日の午後帯で人気を呼びました。
私は入社2年目で念願叶ってこの仕事に配属されたものですから、最初は深夜枠の「ウイークエンドシアター」の未公開ものの日本語版製作で編集、キャスティング、ロール分けなど修行を積んでいきました。同時に「海外ドラマ」や「日曜~」でのアシストも手掛け、独り立ち前に急遽、購入やラインアップの方に専念させられ、そちらの経験が長くなったのですが、途中から購入した外画作品について、日本語版も制作するという理想的なスタイルになったのが幸いした次第です。レンタルビデオの隆盛の時期でしたが、ビデオの日本語版は敢えて使わないという局の方針もありました。深夜用でも日本語版を作れたので、なにしろ場数を踏むことができた。おかげで数々の演出家や声優の方々を知るきっかけとなったのは、貴重でした。同時に、日本語版制作会社の方・演出家の方々とキャスティングの打ち合わせをしているときに、「某局の映画番組で~事務所の~という声優が~の役に起用された」という情報が飛び交っていたので、非常に参考になり、自分らの番組にも起用を考えたりしたりと、恵まれた時代だったと思います。また、先輩の圓井氏の飲み会が大きくなって1年に1度、「アフレコ大賞」という声優事務所総出の大パーティも毎年開催されました。
私が最初に独り立ちしたのが、『フラッシュゴードン』で同年齢の大塚明夫さんを抜擢、以降スティーブン・セガール主演作品もお願いすることになり、セガールは大塚明夫さんという方程式を作れたのが最大の財産です。
最後の10年は出資映画統括にとシフトしました。日本語版制作現場から離れて20年ほどたっておりますので、このお話しをいただいた時には、かなりビックリしましたが、飯森さんに頼まれたら断れないでしょう!なにしろ、全く普通の真面目で映画熱血漢の一般人ですが、服装が時には、『シベリア超特急』の水野晴郎風、出社の時に東映『神戸国際ギャング』の高倉健みたいな扮装で現れたことがある、異彩を放つ方ですから。とにかく「昔話でもいいから」ということなので、なんとか記憶の断片を探りながらネタが尽きるまでやってみようと思います。

この「ふきカエル大作戦!!」、改めて見ると、「日本語版プロデューサー界の出木杉君」といわれるあの方が「ダークボ」と名乗って、クリストファー・ノーランタッチの芸風(?)になっている!?
グロービジョンの吉田氏はというと、テレビ朝日の元プロデューサー圓井一夫氏が亡くなった時に何回も連絡したのに、全然応答がなくて、ひょっとしたら『ナイトメア・アリー』のブラッドリー・クーパーのような悲惨な状態になっていないかと心配していたら、ここにはちゃんと投稿してるじゃないか!と呆れておりました。吉田さん、たまには電話連絡下さい!(伝言板に使ってすみません)

ところで、「吉田P」「ダークボ」がいらっしゃるなら、私は?と考えてみました。
「日曜洋画劇場」というと解説者の淀川長治さんのイメージが強烈ですが、実際、番組を通して身近にいた我々とどういう付き合いがあったのか、数ある中でも、この私めが体験した知られざるエピソードのひとつの紹介です。
私が初めてお会いしたのは、1983年の4月、当時の人事異動で国際部外画制作課に配属になったときです。業界では有名ですが、この方、太った優しい感じの男性にはすぐ打ち解けるのですが、私の様な正反対のタイプにはかなり警戒心を抱き、なかなかすぐには心を開いてはくれません。最初は「あんた、『サイコ』のアンソニー・パーキンスみたいだね!」と言われました。「『サイコ』で、来たかあ~」、と思いましたが、昔は、映画雑誌の毎月の人気投票でベスト10に入っていた時期もある俳優ですからそんなに気にもせず、気楽に受け止めておりました。ところが、淀川さん没後映画雑誌の取材を受けた時にこの話を出して、記事になったのですが、その直後、テレビ朝日宣伝部の大ベテランのT女史から、急に「アンソニー!」と声をかけられるようになりました。「あっ、この人あの記事読んだな!」とすぐ直観でわかりました。会う度に「アンソニー!」と呼ばれて、ハイハイとお相手していたので、宣伝部のまわりの女子社員や派遣さんやライターの人達までもが、「アンソニーさん!」と声をかけて来るようになりました。しかも、その後、「何で、アンソニーって言われるのですか?」と、質問まで来ます。いちいち説明はしてきましたが、映画『サイコ』を見るようには言っておりません。というわけで、「吉田P」「ダークボ」に対抗して、「アンソニー」でいこう、と思っています。

とりあえず、これからの投稿内容で思いついていることを先に「予告先発」のように挙げておきます。

①淀川長治氏が、日本語版を見たことによって、その作品評価を一転してガラッと上げた作品とは?
②淀川長治氏が、『こんな映画かけるなら「日曜洋画劇場」降りる』と激怒した問題作品とは?
③先輩に「キャスティングが贅沢すぎる!」と文句を言われた作品とは?

『THE BATMAN/ザ・バットマン』のリドラーのクイズのようにしました。皆さん、何だろうと思われるので、今回、ヒントだけ残しておきましょう。
①はあの方の嫌いな映画監督の作品。
②一応、学園ものです。
③某、有名ヒーローアクションシリーズの作品です。

などです。引き続きよろしくお願いいたします。